小学校高学年のクラス。
スタジオに入って開口一番
「先生、今日は“ビシバシレッスン”したいです」
「“ビシバシレッスン”お願いします」
彼女たちからのリクエスト
“ビシバシレッスン”っていうのは
いつの頃からか
彼女たちがそう呼ぶようになりました
【ストレッチ指導】のことです。
私は
そんなにビシバシやってるつもりはないんですが
「正しさ」を求めているだけです
「正しく伸展」
これがモットー
正しいストレッチは
体に効くんですよね
「あー
きたきた」って(笑)
最初は苦痛かもしれない
でも
「痛気持ちいい」が
いつの間にか快感になってくれていたら
先生はガッツポーズ

ストレッチの基本
まずは「ターゲットマッスル」を理解すること
どこが?
どんな風に?
今ちゃんと伸びてるの?
これを自分の身体に問いかける
そして
その今伸びている筋肉と対(つい)になっている
拮抗筋を理解する
こんなところにはこんな筋肉があるんだよって
伝えるために
私はレッスンで筋肉図をイラスト化した「人体絵本」を使ったりします
わからないとイメージできないもんね
イメージは大事です

そして
片方ずつ伸ばしていく
これは
自分の「左右差」を
理解するためでもあります
自分の身体を知ることはとても大事なこと
「左右差」のまったくない人はいません
でも
その「左右差」をできるだけ小さくして
均衡を追求していくのが
バレエの階段というものです
彼女たちは
間もなく
トウシューズのレッスンを開始します
そのために
足の内在筋群「固有筋」を
さらに強く
意識的に使えるようにしていく必要があります
そのためのエクササイズ
スーパーボールを
足の裏でつかんだり
はなしたり

レッスンの中だけで頑張るのではなく
家でもできることを
提案していくことも
必要かな、と思います

こちらは
タオルギャザー
これはバレエしてる人なら
よく見かけるエクササイズではないでしょうか
足の裏で
タオルをたぐり寄せます
これは
簡単そうだけど
注意が必要。
指を収縮しすぎるのは
間違いです

時々、
生徒たちにはシューズを脱いでもらって
裸足を見ることは
教師にとってすごく有効です
「脚」の使い方は見えても
「足」の使い方は
意外にシューズの中で見えないものなんですよね
生徒たちの「足」も
知っておかなくてはなりません
月: 2012年5月
2012/05/17リクエスト
2012/05/12試練
娘が
「バレエをやりたい」
と、言うようになりました。
現在、3歳3ヶ月
自分からやりたいというまでは
こちらからは一切強要しないようにしてきました
私は
好きでこの道を進んできましたが
娘が必ずしもそうとは限りません
私は母親になってまだ3年の新米で
日々たくさんの失敗をしながら
育児に奮闘してますが
子育ての大枠として
「自分で進む道は自分で決められる子になってほしい」
という願いがあります
成長していくにつれて
一体自分は何がしたいのか、わからなくなることもあるだろうし
選択に迷ったり
道を見失いそうになったり
夢に向かってキラキラ輝くことも
苦しくて投げ出したくなることも
この先
たくさんのことがあると思うけど
「自分の道は自分で切り拓いて」
そんな女性になってほしい
今はまだ小さいけど
どんなに小さくたって
今と未来は
つながっています
だから
バレエをするのか
しないのかも
私が決めるのではなく
彼女が決めるべきで
そして今日
彼女は自分の意志で
初めてレッスンの場に
足を踏み入れました
彼女がスタジオに出入りするということは
母と娘
という関係とは別に
先生と生徒
としての関係が成立していなくてはなりません
ここは、私が心を鬼にしてでも
親子がゆえに
一線をきちんと引かなくてはならない部分です
レッスンを受ける時は
必ずスタジオの玄関を使うこと
(スタジオと自宅をつなぐ中扉を使わない)
スタジオに入る時は
お願いします
スタジオに一歩入ったら
ママではなく
マキ先生
余計なおしゃべりはしない
わけもなくウロウロしない
たくさんの約束ごとをして
今日はじめて
レッスンの場に
足を踏み入れました
家では
甘えん坊で
泣き虫で
威張りん坊で
そんな娘がレッスン中
じっと座って
大人しく
私との約束を全て守って
最初から最後まで
レッスンの様子をひとりでじっと見ていました。
そんな姿が
とても意地らしくて
この部分がクリアできなかったら
レッスンで生徒さんたちに迷惑になるようなことになったら
私のもとではなく
他の先生のところへ
レッスンをお願いしようと思っていました
でも彼女は
きっと切り替えられる
まだ3歳だけど
全て理解している
そう確信しました。
「マキ先生は怖いよ!」
と言ったら
「はい!」
元気の良い返事が返ってきました。
私たちの
新しい関係が始まります
厳しく行くよー
容赦はしないから
しっかりついてきなさい!
2012/05/11筋肉雑学

私は、
筋肉とか骨格の話が、
大好きです
「舞踊解剖学」という分野に出逢ったとき、
私は20歳くらいでした。
衝撃でしたねー
こんなに奥深い学問があったんだ、って。
あっという間に吸い込まれていきました。
部位でいうと
やっぱり「脚」と「足」に
最も興味があります。
みなさん、スーパーで売ってるお肉を想像してみてね。
お肉には
白い部分と赤い部分がありますね。
私たち筋肉も同じです。
白い部分は「瞬発力」
赤い部分は「持久力」
大雑把に言うと、
こんな役割を担ってます。
バレエしてると、
「私、アダージオは好きだけど、アレグロ嫌い
」とか
「アレグロ大好き
バーレッスンしてる時から、早くアレグロにならないかなーって思っちゃう」とか
いろんなタイプの人がいます。
私は生徒たちを見て、
プリエをした瞬間、
どちらのタイプかわかります
アダージオが好きなあなたは、
赤い筋肉の割合が多いですね。
アレグロ好きなあなたは、
部分的に、白い割合が多いのです。
本当は、
どちらも同じくらい、変わりなくっていうのが理想だけどね。
得意・不得意は誰にでもあります。
それを均等に整えていくのがレッスンです。
筋肉の質は、努力で変えられます。
でも骨格は、
骨そのものを意識的に太くしたり細くしたりすることはできません。
関節の付き方も、浅いとか深いというのも変えられません。
でも、
骨格のアライメント(配列)は、意識的に整えることができます。
アライメントが整うと
その周りの筋肉の付き方も変わってきます。
骨や筋肉は
実際に見たり触ったりすることができない部分だけど
感じることはできますね。
ストレッチはわかりやすいね。
「今どこが伸びているか、ちゃんと感じて」って
レッスンではいつも言ってますが
「ターゲットマッスル」がわからないと
ストレッチどころか
ただのラジオ体操で終わってしまいます
先生は、ラジオ体操を甘く見てるわけじゃないですよ。
ラジオ体操だって、
本気でやれば
立派なエクササイズです
「本気でやれば」 ですよ(笑)。
本気でラジオ体操したことある人は
日本に何人いるんでしょう・・・
動きそのものが持つ
意味や目的が解った時、
動きの質は上がります
バレエでも
ラジオ体操でもね
2012/05/09こだわり
私たちは日々、
鏡の中の自分と向き合って
レッスンを積んでいきます。
「鏡の中の自分をよく見て」
「鏡の中の自分とよく向き合って」
生徒たちには言っています。
私たちは
鏡を通すことでしか
自分自身を客観的に見ることはできません。
美を追求するために
自分の姿を
鏡に通すのだから
鏡そのものが汚れているなんてのは
話になりません。
これは、マキ先生のポリシーです。
アシスタント時代、
イヤというほど
鏡ばっかり磨いていた時期があります。
いやいや磨いていた時期も正直あったけどね
「鏡を磨く」という意味を
自分なりに見出だせた時から
鏡を磨くことが
イヤだと思うことはなくなりました。
クラスの数が多く続く日は
早い時間は小さい子たちから始まるので
その日のレッスンが終わるまでずっと
キレイな状態を保っていられないこともあります。
でもそういうことじゃなくて
その日の
1本目のレッスンが始まる時に
ピカピカの鏡の前で
レッスンをスタートできるかどうか
ここが勝負なんです。
「どうせまた汚れるから」
なんて思っていたら
負けです。
美に見放されます。
レッスン中、
生徒たちには言葉をかけたり
身体に触れたりして
正しい姿勢やフォームに
導いていくこともできるけど
鏡の中の自分を見て
言われる前に
触れられる前に
自分自身で修正することができるかどうかは
とても大きなことです。
それが「気付き」だからです。
バレエに限らず、
何事も
「上達」とは「気付き」だと思います。
そんな「気付き」のキッカケをくれる
「鏡」は
神聖です。
2012/05/06GW最終日
今日は静岡です。
娘と主人も
帰ってきて
にぎやかな生活が戻りました。
このGWは、
娘の大きな成長ぶりが
ママは何だか眩しいな。
今日は
ティーチャーズプログラムの昨日の内容を振り返って
頭の中を整理して
娘の「お医者さんごっこ」にとことんつきあって
平和に過ごしました(笑)。
夕方からは
出身高校の吹奏楽部「定期演奏会」♪
生徒のHちゃんが出演しています。

Hちゃん。
あなたがどこにいるか
先生はすぐにわかりましたよ。
心を込めて、
演奏していたね。
みんなで創り上げる空間は
やっぱりいい!
たまらなくなってしまいます。
第1部は
選曲もちょっと厳粛な感じで
「この曲ならどう振り付ける?」
なんて考えながら
これは私の病気みたいなものです(笑)。
第2部は
若さ溢れていて
とっても楽しかった!
何年ぶりかの校歌が
胸にジーンと響いてきて
あれ?
我が校の校歌って、
こんなに素晴らしかったっけ?
先生も一緒に歌ったよ。
涙が出てきちゃった。
ピュアで
エネルギッシュで
立ち止まらず
振り返らず
潔く
誇り高く
若さって素晴らしいね。
Hちゃん。
今日はお招きありがとう。
青春のお裾分けを、ありがとう。
素晴らしい演奏会でした。
静岡東高、万歳!
2012/05/05日本のバレエ
日本はバレエ人口が多く
その門戸は
誰に対しても開かれています。
世界的に見ても
稀に見る
バレエ事情です。
私の専門は
ロシアスタイルのバレエなので
ロシア事情をお話すると
ロシアのバレエ学校は
1年生から8年生まであって
1年生は10歳です。
ロシアでは
日本のように3歳くらいからバレエを始めるといった風習はなく
バレエ学校の教授たちは
「そんな赤ちゃんみたいな子どもがバレエできるのか?」
と、心底驚いていました。
ロシアには
バレエ学校に入学するための塾みたいなものは存在します。
バレエ学校に入学するためには
厳しい厳しい審査があり
舞踊性や
音楽性を見られるのはもちろんのこと
身体検査
骨格検査
肥満体質に関しては
親、祖父母、2代〜3代遡ってチェックされることも
バレエ学校の門をくぐる時には
すでにある程度の条件は満たされていて
選ばれた者だけが
そこで学んでいくのです。
10歳で入学し
18歳で卒業
しかし最終学年の8年生に残れるのは
入学当初の半分以下
ごく一握りです。
各学年のカリキュラムは厳しく管理されていて
自らリタイアする者もいれば
進級できずに脱落していく者もいます。
日本とロシアでは
このように環境が異なります。
どちらがいいとか悪いではなく
これが
「バレエ学校」と
「バレエ教室」の
違いなのです。
でもかといって、
日本のレベルが低いかと言われたら
そんなことはなく(キッパリ!)
世界的に活躍している
日本人ダンサーもたくさんいるし
国内でも立派なバレエ団はたくさん存在します。
つい最近だって
ローザンヌで日本快挙でしたし
こうした業績は
日本国内のバレエ教室が支えています。
私の先を行く先輩の先生方の
たゆまぬ努力の功績です。
海外の先生たちに
「生徒の股関節はどうしたら開くようになるでしょうか?」
「どうしたら生徒の脚が高く上がるようになりますか?」
こんな質問をするのは
実にナンセンスです。
「…?」
って感じだと思います。
だって海外でバレエ教えていらっしゃる先生方は
自分の生徒の中に
股関節が開かない子はいないし
脚が上がらない子は最初からいないのです。
でも、私たち日本人教師は違います。
股関節のアンデオールに
何年もかけて
開脚のためのストレッチ指導に
何年もかけて
限界に挑戦させながらも
ケガをさせないよう
心身ともに健やかに
バレエに打ち込めるよう
厳しさの中に
楽しさを見出だせるよう
私たち日本人教師は
そこに難しさを感じながら
時に立ち止まったり
迷ったり
悩んだり
凹んだり
そして
再確認しながら
模索し
前進していきます。
そしてそんな過程があるからこそ
日本人教師としての
自信や確信、プライド
築いていけるのだと思っています。
日本人教師だからこその
やり甲斐もあります。
バレエ学校という場所が
バレエを1から学ぶ場所だとするならば
バレエ教室という場所は
バレエをゼロから学ぶ場所です。
それでいいんだと思う。
私たちは
日本でバレエをしているんだもの。
だから私は
ゼロからの現場で活かせるための
知識や情報を
これからもずっと
学び続けていきます。
2012/05/05静かすぎる夜
あれをして…
これをして…
娘が寝たらこれをやって…
家族が起きる前にはこれを済ませて…
朝と夜は
毎日パタパタ( ̄▽ ̄;)
子どもが小さいうちは
どこの家庭もそうなのかもしれないけど
静かな生活に
憧れます(笑)。
昨夜は
娘が生まれてからは初めての
「ひとりの夜」
自分だけのペースで過ごせるはずなのに
何か調子狂っちゃって…(笑)。
静かすぎた
夜でした。
今日もプログラムは続きます。
本日は
「レッスン構築法」
(プログラミング)
私の一番近くになくてはならない分野です。
行ってきます!
2012/05/04大冒険
私がプログラムに参加している間、
娘と主人は
2人だけで
遠くのじいじとばあばの家にお泊まりです
ちょっと前までは
夜はママと一緒じゃなきゃ寝れない…
なんて言っていたのに
張り切ってパパと出掛けて行きました。
大きくなったなぁ…。
お義母さんは
さぞかし大変な思いをしていると思います(笑)。
こうやって
身内のみんなが応援してくれるから
私はマキ先生でいられます。
ありがとう。


